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1、はじめに
例1、 病気を治す(ために○ ように×)、毎日欠かさず薬を飲んでいる。
例2、 病気が治る(ように○ ために×)毎日欠かさず薬を飲んでいる。
例3、 弟が大学に行ける(ように○ ために×)姉は一生懸命はたらいた。
例4、 遅れない(ように○ ために○)いつも早目に家を出ることにしています。
(正しいのは○で、正しくないのは×で表す。)
以上の4例の「ように」と「ために」は共に目的を表す類義表現で、我国語を訳すと共に「为了」という意味であるが、例1の場合「よ「ために」だけ使われて、例2の場合と例3の場合は「ように」だけ用いられる。例4の場合は「ように」と「ために」両方が使えるがニュアンスが少し違う。それでは、「ように」と「ために」は置き換えられて使えるか、それらの共通点と相違点は一体どういうことか、これは本稿では問題にして考察してみたい。
考察のための文献資料として『中日対訳コーパス』(北京日本学研究センター
2002年―2003年開発)を用い、その中から『ノルウェイ森』と『ひとりっ子の上手な育て方』という2点の作品を選んだ。
2、先行研究
2―1意味について
『広辞苑』(第五版 岩波書店)、『新明解国語辞典』(第五版 三省堂)、
『日本国語辞典』(*版 *図書出版社)、『日漢大辞典』(上海訳文出版社講談社)『日本語句型辞典』(外語教学与研究出版社)では、「ように」と「ために」について、以下のように述べている。
内容 辞書 | ように | ために |
『広辞苑』 (第五版 岩波書店) | 目標、目的を表す。 例 時間に遅れないようにする。 | (利益を期する意から)目的。 例 子供の教育のために貯蓄する。 |
『新明解国語辞典』 (第五版 三省堂) | 願望、依頼、注意などの内容を表す。 例 遅れないように早めに家を出る。 | そのことを目的とすることを表す。 例 家を建てるために整地する。 |
『日本国語辞典』 (*版 *図書出版社) | 目的を表す。 例 眠くならないように顔を洗った。 | 目的。 例 生計を立てるために働く。 |
『日漢大辞典』 (上海訳文出版社講談社) | 表示*(in order to) 例 合格できるように勉強する。 (用功学习,争取及格) | 目的;为(purpose) 例 念のために言う。 (为了慎重起见而说的) |
『日本語句型辞典』 (外語教学与研究出版社) | (表目的)为了 例 家を買うために朝から晩まで働く。 (为买房子从早到晚地工作。) | (表目的)为了 例 後ろの席の人にも聞こえるように大きな声で話した。 (为了让后面座位的人也能听到,大声地讲了话。) |
表1に示すように、『新明解国語辞典』(第五版 三省堂)では、「ように」は「目的」という意味がはっきりしないが、ほかに「ように」と「ために」は大体「目標、目的」であるから、、「ように」と「ために」の相違点は意味から区別にくい。
2-2 『日本語類義表現の文法』と『現代日本語文法』の「ように」と「ために」についてのまとめ及び説明
2-2-1:動作の主体
ために:主節と従属節の主体は同じでなければならない。
ように:主節と従属節の主体は違ってもいい。
このことは次の例からわかる:
子供がよく勉強する(ために×/ように○)両親は勉強部屋を新築した。
主節の主体は両親で、従属節の主体は子供で、主体は違うから「ように」を使わなければならない。
2-2-2:主節と目的節の関係。
ために:従属節には主節の動作を行うことで、主体が実現させようとしている事態が表される。従属節の動詞は意志動詞である。
ように:従属節の事態や状態が結果的に表れることを目指して、主節の動作を行うという消極的間接的な目的を示している。従属節の動詞は非意志動詞である。
例を見ましょう:
例1 病気を治すために、毎日薬を欠かさず飲んでいる。
例2 病気が治るように、毎日薬を欠かさず飲んでいる。
例1は「治す」は病気やけがを治療するという意味である。「治す」という動作は主体が積極的な意志をもって、体がよくなるという目標を実現させようとしていることが表されるから、「ために」が使われる。
例2は「治る」は病気やけがが良くなるという意味だ。良くなるということはある状態で、薬を飲んでもこの状態が実現するとは限らない、主体自身の意志で実現するわけではないから、「ように」を用いる。
2-2-3:前接する要素
ために:意志動詞、能動詞(受け身になるもの)、名詞+の、疑問代詞+の 連体詞
ように:非意志動詞、所動詞(受け身になならないもの、ある、要る、見える、消える、できるなど)、ナ形容詞+な
例1
耳の遠い祖母に聞かせるために大きな声で話をした。
意志動詞、能動詞
例2
耳の遠い祖母に聞こえるように大きな声で話をした。
非意志動詞、所動詞
例3
そのために菓子折りだってちゃんと持ってきたんだから。
連体詞
例4
だれが何のためにそんなものをほしがるのか、僕には見当もつかない
疑問代詞+の
ようなものばかりだったが。(在我看来无一不是不知何人做和用 的东西。)
2-2-4:後接する要素
ために:とりたて助詞(は/も)
ように:とりたて助詞につかない
3、考察
今回の考察は『ノルウェイ森』と『ひとりっ子の上手な育て方』という2点の作品から用例を採集した。「ために」は*部163件であるが、目的を表す例は68けんであり、「ように」は*部408件で、目的を表す例は16件しかない。
3-1動作の主体
表2
同じ主体の例数 | 違う主体の例数 | |
ように | 16件 | 0 |
ために | 68件 | 0 |
例1 ここの施設の目的は患者が自己治療できるための有効な環境を作ることであって、医学の治療は正確にはそこには含まれていないのです。(这座设施的母的在于为患者自我医疗创造良好的环境,准确说来,并不包括医学上的治疗。)
例2 さまざまな苦労を重ねながら、生活の資を得るために、腕に職を覚える毎日に精力を使い果たしていた。
(为了养家户口,他一边被尝艰辛,一边拼命学习手艺。)
例3 動物が心身共に健康にすごし子々孫々にまで生命を伝えていくために、三つの大きな本能が与えられています。
(动物药健康的生存并能子子孙孙繁衍下去,必须具有三大本能。)
例4 勇気をもって、子供を放り出しておくためには子供の心身の発達段階を知っていなければなりません。(要敢于放手,要了解掌握宝贝身心发展的各个阶段。)
例1の中に、「ため」の前は「できる」が用いられ、「できる」は所動詞であるということは明確であるが、例2の「得る」は他動詞であるが、意志動詞ではなく、状態を表現する非意志動詞であると思っている。ここに用いられるのは適当かどうかこれからもっと考察したい。
例3と例4中に、「伝える」と「放り出す」はもともと意志動詞である。しかし、『新明解国語辞典』(第五版 三省堂)によって、「ていく」は引き続き変化が、進行し、ある状態になるという意味である。『広辞苑』(第五版 岩波書店)によって、「ておく」はそのままの状態で残すという意味である。ここから見ると、「伝えていく」と「放り出しておく」は非意志動詞であるはずである。「ために」の前「ていく」と「ておく」などの形式が使えるかどうか、今、関する資料はまだ見つからない。
表4 「ように」の前接形式
例1 鳥たちも雨を避けるように小屋の奥の方にかたまってひっそりと身を寄せ合っていた。(鸟们都静悄悄的相互挤在鸟舍尽头,以免雨淋。)
『日本語類義表現の文法』と『現代日本語文法』によって、「ように」は目的を表す時、従属節の動詞は非意志動詞であるはずだ。例1の「避ける」のような意志動詞は16例の中に、5例用いられる。これらの例は『日本語類義表現の文法』と『現代日本語文法』の説明が矛盾であるとおもっている。
3-4 後接する要素
表5
とりたて助詞(は/も) | |
ように | 0 |
ために | 9 |
4、終りに
本稿は大体『日本語類義表現の文法』と『現代日本語文法』の研究結果が認めるが、「ように」と「ために」の前接についてはちょっと迷惑している。一体どちらが正しいか、分析対象としての例文数が少ないので、結論をつけるのはできない。これも今後の話題として取り込んでいくつもりである。
参考文献
『日本語類義表現の文法』 (1995)
宮島達夫
くろしお出版
『現代日本語文法(第11部 複文)』(2008)日本語記述文法研究会編 くろしお出版
『広辞苑』(第五版 岩波書店)
『新明解国語辞典』(第五版 三省堂)
『日本国語辞典』(*版 *図書出版社)
『日漢大辞典』(上海訳文出版社講談社)
『日本語句型辞典』(外語教学与研究出版社)